アヌビアスナナの育て方・増やし方を徹底解説!活着・コケ対策・増やし方まで初心者向け完全ガイド

水草について

アヌビアスナナはCO2添加不要・低光量でも育ち・流木や岩に活着させることができる、アクアリウム入門種として最も広く親しまれている定番水草です。

ただし、意外と植え替えに弱く、根や葉が傷つくと枯れてしまうため結構デリケートです。

葉が厚く硬いため魚に食べられにくく・水質の変化にも強く・肥料なしでも育てられるその丈夫さから「初心者に最初に勧める水草」として必ずといっていいほど名前が挙がります。水温20〜28℃・pH6.0〜7.5の環境で健全に育ち、成長は非常にゆっくりですがその分一度定着すれば長期間美しい状態を維持できます。

本記事では、アヌビアスナナの育成難易度・適した環境・流木への活着方法・増やし方・コケ対策・枯れる原因と対処法・入手方法と価格まで、アヌビアスナナの育て方に関する全情報を徹底解説します。

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アヌビアスナナの育成難易度と基本スペック

アヌビアスナナはサトイモ科アヌビアス属の水草で、アフリカ大陸の熱帯雨林地帯の河川・湿地に自生します。流木や岩に根を張って活着する性質を持つ着生植物であり、水中でも水上でも育成できる汎用性の高さが特徴です。まず基本スペックを一覧で確認しましょう。

項目 内容
名前 アヌビアスナナ(アヌビアス・バルテリー・ナナ)
学名 Anubias barteri var. nana
科名 サトイモ科(Araceae)
育成難易度 非常に易しい(水草全体の中でも最低レベルの難易度)
二酸化炭素添加量 不要(添加する場合は1秒1〜2滴で成長促進・発色向上)
ソイル 不要(砂利・大磯砂・ソイルいずれでも育成可能。流木・岩への活着が一般的)
pH 6.0〜7.5(弱酸性〜中性が最適)
光量 低光量でも可(60cm水槽で20W1灯以上・約1000lm相当あれば十分)
肥料 基本不要(生体が入っていれば排泄物が養分になる。根からよりも葉からの吸収が主)
植栽位置 前景〜中景(草丈5〜10cm程度のコンパクトなサイズで配置しやすい)
成長速度 非常に遅い(1枚の葉が成長するのに数週間〜数ヶ月かかる)
適水温 20〜28℃(アフリカ原産のため低温に弱く冬季はヒーターが必要)
原産地 西アフリカ・中央アフリカの河川・湿地帯

アヌビアスナナにCO2添加・液肥・ソイルは必要か

アヌビアスナナ育成の大きな特徴として、CO2添加・液肥・ソイルのいずれも基本的には不要という点があります。それぞれについて詳しく解説します。

CO2添加については、アヌビアスナナは添加なしの環境でも十分に育ちます。成長速度が元々非常に遅い水草であるため、CO2を添加しても劇的な変化は現れにくいですが、添加することで葉の発色が良くなり・新葉の展開がわずかに速まる効果があります。ただし過剰なCO2添加はpHの急落を招き・むしろアヌビアスナナの状態を崩す原因になるため、添加する場合は1秒1〜2滴の少量に留めて水槽内のpHを常にチェックしながら管理することが重要です。

液肥については、生体が入っている水槽では追加の液肥は基本的に不要です。アヌビアスナナは根からの養分吸収よりも葉からの吸収の方が活発な水草であるため、液体肥料を使用する場合は根元への底床肥料よりも水中に微量を添加する液肥の方が効果的です。ただし液肥の過剰添加はコケの大量発生を招くため、使用量は推奨量の半分以下から始めて様子を見ながら調整してください。

ソイルについては、アヌビアスナナは根茎(リゾーム)を底床に直接植えることが基本的には推奨されません。リゾームを深く埋め込むと腐れの原因になります。底床に配置する場合はリゾームを砂利や砂の上に置き・根の部分だけを軽く底床に触れさせる程度にするか、流木や岩への活着で使用するのが最も適した方法です。

アヌビアスナナに適した水温・pHの範囲

アヌビアスナナはアフリカ原産の水草であるため水温管理が特に重要です。健全な育成のために適切な範囲を把握しておきましょう。

水温については20〜28℃が育成適温であり、22〜26℃が最も安定して成長する最適水温です。アフリカ原産の熱帯性水草であるため低温への耐性が低く、水温が18℃を下回ると成長が著しく鈍化し・15℃以下では葉が黄化して弱り始めます。このため冬季の屋内水槽ではヒーターによる水温維持が必須となります。屋外のビオトープでの越冬は難しく、秋には室内水槽へ移動させる管理が必要です。一方、暑さには比較的強く28〜30℃程度であれば育成を継続できますが、高温が長期間続く場合は冷却ファンなどで水温を管理することが望ましいです。

pHについては6.0〜7.5の弱酸性から中性の範囲が適正です。中性の7.0付近が最も安定した育成ができます。極端な硬水やアルカリ性の環境(pH7.5以上)では成長が鈍り・葉が黄化することがあります。また新品のソイルや純水(RO水)のような極端に硬度が低い環境も調子を崩す原因になることがあるため、適度なミネラル分を含む普通の水道水(カルキ抜き済み)が最も扱いやすい水質です。

アヌビアスナナの育て方・管理方法の詳細

アヌビアスナナの具体的な育て方と日常管理の方法を詳しく解説します。

管理項目 推奨内容 注意点
照明時間 1日8〜10時間の点灯が目安 長時間の強光照射はコケの大量発生を招くため避ける
水換え頻度 週1回・水槽全体の3分の1程度を交換 急激な大量換水は水温・水質の急変を招き調子を崩す原因になる
リゾームの扱い 底床に深く埋めず・流木や岩の上に乗せて根を活着させる リゾームを底床に埋めると腐れの原因になる
活着固定方法 木綿糸・テグスで流木や岩に縛り付ける・水草用接着剤も有効 木綿糸は数週間で溶けて消えるため活着後に糸がなくなっても問題ない
古葉のトリミング 黄化・コケが付いた古い葉はハサミで葉柄の根元からカット 成長が遅いため焦らず少しずつトリミングする
コケ除去 葉に付いたコケは木酢液を薄めて刷毛で塗り30秒後に洗い流す 葉が硬いため木酢液処理でも葉へのダメージが少ない
水流 緩やかな水流が適している 葉が密になった活着株は水流が当たりにくい場所が出るため定期的に向きを調整する

アヌビアスナナの育成において最も重要かつ初心者が最も多く失敗するポイントは「リゾームを底床に深く埋めないこと」と「強光を当て続けないこと」の2点です。リゾームを砂利やソイルに深く植えると根元が嫌気状態になり腐敗が始まり、やがて株全体が枯死します。また強い光を長時間当て続けると成長の遅いアヌビアスナナは光合成で消費しきれない光エネルギーがコケの栄養になり、葉全体がコケに覆われる深刻な状態になります。活着栽培と低光量管理がアヌビアスナナ育成の2大鉄則です

流木・岩への活着方法と手順

アヌビアスナナの最大の特徴であり最もおすすめの使い方が「流木や岩への活着」です。活着の手順を詳しく解説します。

活着の手順は以下の通りです。まず活着させる流木または岩を用意し、アヌビアスナナのポットから株を取り出して根についたロックウール(培地)を丁寧に取り除きます。次にリゾームの成長方向(先端が伸びていく方向)を確認し、リゾームの先端側に成長スペースが十分残るように流木や岩の上に位置を決めます。木綿糸またはテグスを使いリゾームを流木・岩にしっかりと縛り付けて固定します。このとき葉柄や葉に糸が巻き付かないよう注意し・リゾームのみを固定するようにしてください。水草用の瞬間接着剤でリゾームを流木に点付けする方法も手軽で有効です。

活着が完成するまでの期間は概ね1〜3ヶ月です。この間にアヌビアスナナの根が流木や岩の表面にしっかりと張り付き・固定なしでも外れなくなります。木綿糸を使用した場合は活着が完了する前に糸が溶けて消えることがありますが、すでに根が食い込んでいればそのまま活着が進むため問題ありません。テグスを使用した場合は活着後に糸をハサミで丁寧に取り除いてください。

増やし方(株分け)のコツとトリミング方法

アヌビアスナナは成長が非常に遅いため増やすのに時間がかかりますが、株分けによって確実に増やすことができます。

株分けはリゾームをハサミまたはカッターで切断して行います。リゾームを切断する際は各断片に必ず3〜5枚以上の葉が付くように切り分けることが重要です。葉が少なすぎる断片は光合成量が不足して弱りやすくなります。切断面は清潔な状態を保ち、切断後はすぐに新しい流木や岩に活着させてください。株分け直後は切断のストレスで一時的に成長が止まることがありますが、1〜2ヶ月で回復して成長を再開します。

トリミングは古くなって黄化した葉・コケが付着して回復が難しい葉をハサミで葉柄の根元からカットするだけです。成長が非常に遅いため、トリミングで葉を切り取った後に新しい葉が展開するまでに数週間かかることを念頭においてください。一度に多くの葉を取り除きすぎると株の体力が落ちるため、トリミングは必要最小限の葉にとどめ・少しずつ行うことが長期維持のコツです。

アヌビアスナナのコケ対策と枯れる原因・対処法

育てやすいアヌビアスナナですが、成長が遅い特性上コケの被害を受けやすい点が最大の弱点です。コケ対策と枯れの原因・対処法を詳しく解説します。

コケが付きやすい理由と効果的な除去・予防法

アヌビアスナナがコケの被害を受けやすい最大の理由は「成長速度が非常に遅いこと」です。成長の速い水草は旺盛な光合成と養分吸収によって水中の余剰栄養分を消費し・コケが繁殖しにくい環境を作ります。しかしアヌビアスナナは成長が遅いため余剰栄養分を十分に消費できず、コケが栄養を得て葉に定着しやすい状態になります。

コケの予防として最も重要なのが「適切な光量管理」です。アヌビアスナナは低光量を好む陰性水草であるため、強い光を長時間当て続けることはコケの最大の助長要因になります。照明は1日8〜10時間に抑え・アヌビアスナナを直射光の当たらない水槽の影側や流木の陰になる位置に配置することでコケの発生を大幅に抑制できます。

コケ取り生体としてヤマトヌマエビ・ミナミヌマエビ・オトシンクルスの導入も有効です。アヌビアスナナは葉が硬くて厚いためエビ類による食害をほとんど受けないため、コケ取り生体を多めに導入できる点がアヌビアスナナならではの強みです。

すでにコケが付着してしまった葉の除去方法として、水槽から株ごと取り出して薄めた木酢液(原液を3〜5倍に希釈)を刷毛でコケ部分に塗布し、30秒程度置いた後に流水でよく洗い流して水槽に戻す方法が有効です。アヌビアスナナは葉が硬いため木酢液処理でも葉自体へのダメージが少なく、この方法を繰り返すことでコケを効果的に除去できます。

葉が黄化・黒ずむ原因と対処法

アヌビアスナナの葉が黄化したり黒ずんだりする症状にはいくつかの原因があります。

葉が全体的に黄化する最も多い原因は低水温です。水温が18℃を下回るとアヌビアスナナは葉が黄化し始め・成長が完全に止まります。冬季はヒーターで20℃以上の水温を維持してください。

次に多い原因が光量不足です。明らかに暗い環境では光合成ができず下葉から順に黄化・脱落が起きます。照明を追加するか・より光が当たる位置に移動させてください。葉が黒くなってブヨブヨと軟化している場合は根腐れまたは強い農薬・薬品の影響が考えられます。黒ずんだ葉はすでに回復しないため、葉柄の根元からカットして株全体の回復に集中させてください。

アヌビアスナナの入手方法・値段・販売場所

アヌビアスナナはアクアリウム用水草の中でも最も流通量が多い人気品種のひとつで、様々な場所で入手できます。

アクアショップ・ホームセンターでの入手

アヌビアスナナはアクアショップ・熱帯魚専門店・ホームセンターのペットコーナーで広く販売されています。価格は1ポット(1株)あたりアクアショップで500〜800円前後・ホームセンターでは800〜1200円前後が一般的な相場です。

アクアショップでは流木や岩に既に活着させた状態の「活着済み株」も販売されており、価格は1000〜3000円程度と割高ですがすぐにレイアウトに使える利便性があります。ホームセンターでの販売価格はアクアショップより割高になる傾向がありますが、店舗によってはセール時に安価で入手できる場合もあります。購入時は葉の色が濃い緑色で・リゾームがしっかりしていて・葉柄に張りがあるものを選んでください。

ネット通販での入手方法と価格相場

アヌビアスナナはAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング・チャーム(charm)などの通販サイトで購入できます。通販での価格相場は1ポットあたり500〜1200円程度です。複数株のセット販売では1株あたりの単価が下がるためまとめ買いがお得です。

エビ水槽への導入を予定している場合は「農薬処理済み」「無農薬」と明記されている商品を必ず選んでください。通販ではチャームをはじめとする専門店が農薬処理済み品を販売しており、エビへの安全性が確認された商品を安心して購入できます。通販購入時は配送中のダメージ(葉の傷み・白化)が起きる場合があるため、到着後はすぐに水槽に入れず数日間バケツで管理してから導入することをおすすめします。楽天市場・Yahoo!ショッピングでは定期的なセールでさらに割安になるタイミングもあるため、価格を比較しながら購入するとよいでしょう。

まとめ

アヌビアスナナはCO2・ソイル・肥料が不要・低光量でも育つ・流木や岩への活着ができるという三拍子揃った初心者に最適な定番水草です。育成の2大鉄則は「リゾームを底床に深く埋めないこと」と「強光を長時間当て続けないこと」であり、この2点を守ることでコケと根腐れという最大のトラブルを防ぐことができます。

成長速度が非常に遅いため即効的な変化は期待できませんが、一度水槽に定着して活着が完成すれば長期間美しい緑の葉を維持できる点がアヌビアスナナの最大の魅力です。入手はアクアショップ・ホームセンター・ネット通販いずれでも可能で、価格は1ポット500〜1200円前後が相場です。エビと混泳させる場合は農薬処理済みの商品を選ぶことが安全管理の基本となります。

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参考文献

  1. https://gyoni.okoshi-yasu.com/illustratedbook/waterweed/a/a/anubiasnana.html

  2. https://ordinary-aquarium.design/waterplant/how-to-grow-anubias

  3. https://www.aqualassic.com/anubiasnana/

  4. http://qube-aquarium.com/nana-data/

  5. https://note.com/masukofish/n/n91548b1e2461

  6. https://t-aquagarden.com/column/aquaticplants_rooting

  7. https://medaka.ryota-freedom.com/anubiasnana

  8. https://poly-pterus.site/anubias-nana/

  9. https://shopping.geocities.jp/chanet/archives/docs/wood_a_plants/

  10. https://t-aquagarden.com/column/kiji_anubias_nana

  11. https://www.tanagogo.work/entry/aquatic-plant-anubias_20210903

  12. https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12288113337

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